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講演の一言:「これはわが寝室で毎朝起きるとこの光景が目に入りました。これを写真にしなければならないと思ってやっと写真を撮りました。窓とベッド(ふとん)はいろいろ物語っています。例えば、窓は寒さから守ってくれたり、光も部屋に入れてくれる。ベッドは寝るところ、死ぬところ、そして生命を作るところです。」
言葉:「シャッターをきるということは、私にとっては、単に一つの段階でしかない。行 程におけるそれぞれの段階においては、常に新しい発見を見、また新たな表現方 を生み出す。
目に止まる被写体と出会えば、しばらく向かい合い、その場にカメラをセットす る。目に映る自然の色は、モノクロフィルムに焼き付けられ、そして現像後、永 久にそのイメージは、印画紙の中で生きる。私は、まだ濡れているネガをライト に照らし出すその瞬間を楽しむ。そして今度はプリンターとして現像に取り掛か る。印画紙にイメージを写し出し、様々な液に浸け、温度調整や定着性そして色 合い等にも心を配る。最後の仕上げは、アルカイボーウォッシュにしている。そ うすれば私がこの世を去った後も変わることなくイメージは残る。仕上がったプ リントは、マット加工され、フレームにおさまり、ついに壁に掛けられる。一歩 下がって自分の作品を見つめ批判する。納得すれば成功とし、創作行程は終了す る。
写真とは、他人に見られ理解される私の人生そのものだ」。
Wynn Whiteプロフィール: ウインホワイト氏は、モノクロ写真現像において20年のキャリアをもつアメリ カ芸術写真家である。
彼の作品は、日本においては主にコダックフォトサロン、バーソギャラリー、シ ーベルフォトセンター、アメリカでは、ク−ズアートミュージアム等での発表を 遂げている。また、作品掲載の媒体は、日本カメラ等の写真雑誌に多岐にわた り、現在は大成建設の建築雑誌TQの撮影にも携わる。TV出演の経験も多少あ り、2年前のNHK写真講座のゲスト出演が最も記憶に新しい。
現在は、千葉県四街道市に滞在し、自宅に暗室を構え、プリントトーナーを研 究する傍ら、ゼラチンシルバープリント、アルガイロタイプ、バンダイクプリン トそしてソルトプリントを手掛けている。
彼が最初に写真に興味を抱いたのは、アメリカ海軍時代の旅行で1970年に日本 を訪れた時であった。その後、メキシコ大学において古代芸術を専攻、そして上 智大学への編入で再び日本の地を踏むことになる。写真は、この頃から始まり、 長年に亘る独習の中、試行錯誤の末、オリジナリティーある自己の作品を創りだ す結果となった。
ホームページ:http://www.ne.jp/asahi/ww/photo/
e-mail: wwphoto@w.email.ne.jp
講演の一言:「私は御来場の皆さんに、想像していただきたいのです。もしあなたが龍の目をのみこんで、龍の見た物すべてがみられるならば、それはいったいどんなものだろうと。」
言葉:「東京は、重ね着の着物のような複雑な時間をまとった、神秘的な女性です。東京との出会いは、幻影の中の女性のように、圧倒的なものでした。東京という女性は、時間の中で凍結された本質的な美を、重ねられた着物の隙間から、ゆっくりと少しずつ見せてくれます。
それが東京の謎なのです。東京という女性のまとった複数の時代は、現在でも見えているようで、その実はっきりとは見えません。東京という女性は、色と形の微妙な動きとして、見えてきます。私がカメラで捉えたのは、幾重にもなって隠れている、着物の下の部分です。最初は白黒写真で撮影して、それに独特な彩色を施すことによって、東京という女性が身にまとった時間(複数の時代)を重ね衣の着物に似せようと試みたのです。鹿霈錫鮠 まず白黒写真によって、写真が撮影され始めたばかりの昔の東京(江戸)を呼び覚ますことから初め、それに彩色することによって、生きて動いている東京という生身の女性の現在と過去を付け加えたのです。」Janet Leigh Fosterプロフィール: 彼女は生粋のニューヨーカーであり、ニューヨーク州立大学で写真を学び、コロンビア大学の大学院において、二カ国語・二カ国文化教育のメソッドに関する論文で、修士号を取っています。彼女は、ほとんど世界中を旅行して、その体験を写真と文章の両方で、熱心に表現してきました。
講演の一言:「私の最近の被写体はとても個人的なものです。見つかったものとか友だちからくれたもの。ちなみに、この花は私の写真展のときにもらいました。そしてその印は本物で私の名前が韓国語の字で作っています。空手とtae kwon doを教えていた頃に弟子の証明書に印を押す必要がありました。」
Lawrence Huffプロフィール: ロ−レンス氏は、5年前より千葉県鴨川市に独自のスタジオを構え活動する芸術写真家である。彼は、大型カメラを使用し、手塗りプラチナプラジアムプリントの制作のみに取り組み、その被写体は主に、ポートレート、ヌード、風景または静物を中心とする。
ロ−レンス氏はジョージア州アセンス出身で、日本に来日するまでは、ニューメキシコ州のサンタフェに在住、その頃独自の芸術作品を制作、そしてプラチナプリントをワークショップにて指導もしている。
彼の作品は、日本やアメリカそしてヨーロッパと広い範囲で紹介されているが、日本では、タワーギャラリー、エッグギャラリー、YTSUギャラリー、そして椿ギャラリー等での作品発表が主だ。
1996年には光琳社から写真集「スティル(静止)」が出版。また、1999年5月には、横浜ミュージアムにおいてプラチナプリント技法の指導にもあたる等している。現在、拠点を鴨川のスタジオにおき、ワークショップを常時開催中だ。
講演の一言:「私が赤い髪の毛のときのセルフポートレートです。この写真の版画の部分に私のメッセージ(文字)がありますが、読めるような形になっていない。読めるようにすると違う意味で捕らえたりすることがあっていやです。言いたいことが大事ではなく、言いたい意志があることを伝えたかった。」
言葉:「写真をモチーフにして版画をおこす手法はいままで頻繁に使われてきましたが、逆に版画を写真にできないかという疑問から、このシリーズは始まりました。二か国語を操るにあたり、受け取る側によって複雑な意味が含まれてしまう言葉を言葉として扱わず、かといってただの意味のないパターンにせず、言いたいことがあるという思想そのものをどうやって伝えられるのか、と技法を模素している時に、ダイレクトに版画を組み込むことを試みたのです。所詮最後には視覚的なメッセージしか残らないのですから。」
Utako Minaminoプロフィール:1975年兵庫県生まれ。海外生活を経て調布のアメリカンスクールを卒業後、93年渡米。米ペンシルバニア州のタイラー・スクール・オブ・アート写真学科を卒業し、97年に帰国。版画と写真を組み合わせたアートを主に手掛け、現在はグラフィックから映像まで手掛けるデザイナーとして活躍中。
講演の一言:「私にとって、何かを表現するというのは、文字でも、音楽でも、ペイントでも、映像でも、なんでもいいと思ってます。私はその手段に捕われることなく、自分のやりたいことを手段を自由に選びながらやって行くべきだと思います。」
言葉
「私は自分がウンチちゃんをするのと同じように写真をとります。
なので特殊テクニクなど使ってません。イメージがプリプリ出てくるのです。
便秘の時、下痢の時もありますが、やはり無理せず、自然がいいのココロ。
私は自分が恋愛するのと同じように写真をとります。
だから苦手なかけひきなどしません。いつでもラブラブ恋をしているのです。
傷つけられたり、ふられたりする時もありますが、めげてたまるか回し蹴り。
私はいつも本気のココロ。
それでは皆さん、山崎愛加に清き一票を!」
Aika Yamazakiプロフィール:1972年東京生まれ。91年渡仏。リオン大学、パリEFETアートスクール写真学科を経て、MI21写真学科を卒業後、97年に帰国。98年東京・工房「親」にてグループ展"CORRESPONDENCE/LANDSCAPE III人・風景・写真"に出品。現在フリーで活躍中。
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